ちょっとしたことで相手との関係性が(良くも悪くも)変わることがあります。
部下との関係性も然りです。マネジャーの見せる、些細と思える行為で、部下の表情や態度が変わる時があります。
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部下に対してやったほうがいいよと言われる行為の一つに ”承認” が挙げられます。
*誰だって他人から認められたいものだ
*ほめられて嫌な顔をする奴なんていない
*SNSで情報を発信するのは自分を承認してほしいからだ
*尊敬している人からほめられるとうれしいよ
など、”承認” に関連するコメントは皆さんも耳にしたことがあると思います。そして、皆さんも誰かから承認されると、きっと嬉しいはずです。いかがですか。
では、マネジャーの皆さんは部下を承認していますか?
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マネジャーの皆さん、もしかすると、こんなことを思っていませんか?
*うちの部下にほめる点なんてないよ!
*俺が若いころ、上司からほめられたことなんてないからなぁ。だから、承認するって抵抗ある~
*照れくさいわ・・・
どうですか?
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承認するという行為は「ほめる」とか「認める」という感じの行為だけではないのです。日常的な、ちょっとした行為が、実は部下の承認欲求を満たすことにつながるのです。例えば、
*こちらから声をかける/あいさつをする
*名前で呼ぶ
*呼ばれたら返事をする/相手のほうを向く
こんな感じです。どうですか? 実践するのに、そんなに心理的にハードルは高くないですよね。
部下を一人の人間として丁寧に扱う気持ちがあれば充分です。裏を返せば、粗暴に扱ってはいけません。例えば、
*(こちらから)あいさつしない
*「おい」と乱暴に呼ぶ
*呼ばれても反応しない/そっぽを向きながら「何?」
はダメな行為ですね。気を付けましょう。
そんな行為が ”承認” に関係するの!と少し思われるものとしては、
*(上司から)相談を持ち掛ける 例:「ちょっと会議運営で悩んでるんだけどさぁ~」
*相手が過去に言ったことを覚えている
*真剣に叱る
といったものがあります。
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私には印象深い実話(体験談)があります。ある部下との面談時に、
「そういえば、●●さんってワンちゃんを飼ってたよね?確か、名前は▲▲だったよね?元気にしてる?
と聞いたところ、普段は大人しく、発言も少ないAさんの表情がパッと明るくなり、
「えっ、覚えててくれたんですか?ずいぶん前に話したと思うんですけど。なんか嬉しいです」
と笑顔で反応。それをきっかけに、その部下との関係性が良く(近く)なった気がしました。
これは、上記した「過去に言ったことを覚えている」という承認行為ですね。「自分のことを気にかけてくれている」というふうに伝わるんでしょうね。
部下の発言をいちいち覚えるなんてできないよとか、記憶力に自信がないとかいう方にはメモを残すことをお勧めします
最近、記憶力に自信がなくなってきたので、私は1on1ミーティング用にメンバーごとに1冊のノートを用意し、聞いたこと/話したことをメモしています
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今日は ”承認” についてお話ししました。
スマートな言い方ではありませんが、部下を承認するという行為には時間もお金もかかりません。マネジャーの皆さんのちょっとした配慮、気遣い、部下を思う気持ちでできることです。
是非、日常的に部下を承認してあげましょう。「すでにやってるよ」というマネジャーの皆さんは、その承認行為をチームの文化として浸透させていきましょう!
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承認に関してちょっと学びたいと思った人、以下の本を推薦しておきます。
著者はこの分野の国内第一人者です
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