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キャリア自律支援が突きつける!部下育成の実態

キャリア開発支援/キャリア面談
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このブログでも頻繁に取り上げています ”キャリア自律” について。

マネジャーの皆さんは

部下のキャリア自律を促すこと ≠ 私の育成持論

と考えていませんか?

私がなぜそう思うのかと言いますと、マネジャーの皆さんに研修などの機会で、部下の ”キャリア自律” に関する話題に触れますと、従来の管理職の役割に新たに付加される(とても面倒な)役割だと捉えているような節の発言や態度を多く見聞きするからです。

いやいや、キャリア自律を支援することは、

ただの部下育成

ですよ。

では、どうしてマネジャーの皆さんは、部下のキャリア自律支援を新たに付加された役割のように捉えてしまうのか・・・・・仮説を考えてみました。

仮説:キャリア自律支援を考えるときに、一定の期間を意識するから

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自分自身のキャリアを考えようとした場合、多くの人が未来のことを考えますね。半年、1年、3年、5年まど、人によって期間はマチマチですが、今日や明日のことを考える人はいないと思います。

では、部下のキャリア自律を支援しようとした場合、マネジャーの皆さんは何を考えますか?

1.彼/彼女は将来何をやりたいのだろうか、何になりたいのだろうか。まずは聴いてみようか
2.彼/彼女を●年後に昇進/昇格させるためにはどんなサポートが必要だろうか
3.彼/彼女に将来の希望する部署や業務を聞いてみて、それが叶うように支援しよう

といったように、やはり少し先の未来のことを考えませんか?今日や明日の業務をどうするかという発想はないと思います。

さて、上記1~3を改めて眺めてみてください。考えていることって、

ただの部下育成

ですよね。

なのに ”キャリア自律支援” を部下育成とは別物のように感じてしまう・・・。なぜか。

応援団長
応援団長

繰り返しになりますが、そこに一定の期間(の長さ)を意識するからではないでしょうか

本来、育成ってそんなものなんですよね。つまり、一度言っただけで行動や態度が変わり、理想の姿になるなんてことはまずない、とても時間と手間のかかる所業が育成です。

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では、自分が今までやってきた部下育成を振り返ってみるとどうですか?

まず、どんな点を育成するかどうかを部下と話し合って合意していましたか?そして、合意したことを継続的にフォローアップし、コーチングやフィードバックをやってきていましたか?

以下のような状態であれば、それは ”育成” になっていない可能性が大です。

■ そもそも育成目標を話し合っていない(業務目標の話し合いのみ)けど、気になったときに、気になったことを都度フィードバックしている
■ 今の業務を上手にこなせるように育成目標を話し合って決めているが、振り返りは中間面談と期末面談とときだけ

もしこのような行為を ”育成” だという持論を持っていたとすれば、キャリア自律支援のように、一定期間を継続的なフォローアップが必要な行為は「新たな(面倒な)役割」に思えてしまうのでしょうね。

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年度末などに部下に聞いてみてください。「この一年間、私がどんなフィードバックをしたか覚えている?」と。こんなふうに言われるかもしれません。

「色々とご指導ありがとうございました。でも、内容はちょっと覚えていません・・・」

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キャリア自律支援は、”ただの部下育成” です。ただし、一定(の長い)期間の継続的なフォローアップが求められるという点から、マネジャーの皆さんには新たな役割かのように捉えられてしまうのかもしません。

しかし、普段やっているはずの ”部下育成” も継続的なフォローアップが必要な点は同じです。ここで育成の基本を押さえておきましょう。それは、

応援団長
応援団長

観察 ~ 目標設定 ~ 振り返り ~ フィードバック

です。これの、期間長い版が「キャリア自律支援」という感じでしょうか。

以下は基本を学べる参考図書です。