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ミッションは不変、という表現は正確ではない

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Photo by Tara Winstead on Pexels.com
この記事は約4分で読めます。

組織運営上、ビジョンやミッションの大切さは良く知られていますね。ただし、以下の2点については現場レベルには補足説明がいるではないかと思っています。それは、

1.ミッションは変わらないもの、という説明
2.ビジョンを実現したい時期

今回のブログでは、この点について述べていきます。

ミッションは不変?

ミッションとは、「何のためにいるのか(あるのか)」という使命や存在意義を表現したものです。企業理念と同義で用いられることもあります。(→ 用語解説:”日本の人事部” さんのサイトへ

どこの会社でもミッション(や理念)を掲げており、各社のウェブサイトを覗きますと必ず掲載されています。

そして、ミッション(や理念)に関して、よく耳にする説明として、

というものがあります。

応援団長
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インターネットで「ミッション 普遍 不変」などと検索してみてください。結構な数のサイトでそれっぽいことが書かれています。

会社全体として掲げているミッション(や理念)は確かにそうなのですが、

です。この点が、現場のマネジャーに知られていない気がします。どうでしょうか。

会社の中に存在する組織(本部・事業部・部など)は、各戦略(経営戦略・事業戦略など)を遂行するために存在しています。そして、戦略はビジョンを実現するために立てられているものです。

そのビジョンは ”可変” です。

応援団長
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こちらも「ビジョン ミッション 可変」で検索してみると出てきます。

ということは、戦略も ”可変” なわけでして、それを遂行する各組織の役割、つまりミッションも ”可変” なのです。

会社の掲げるミッションは、大手企業であればあるほど、従業員にとっては、抽象的に書かれている高尚な文言に映っています。だから自分事になりづらいという面があります。

従業員の皆さんが、自分たちの組織が担っている役割(=ミッション)を理解し、使命感というモチベーションをもって頑張ってもらうためには、戦略と紐づけて、自組織のミッションをマネジャーが考え、明示し、共感を得る必要があります。

「ミッションは変わらないもの」ではなく、

という理解が正しいと言えます。

現在掲げられている戦略をよく理解し、それを遂行する上で、自部門はどのような役割・機能を果たす必要があるのか、自部門のミッションを考えていきましょう。
※ その際に、会社のミッションとの関連づけは大切です。

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そのビジョンって、いつ叶えるつもりですか?

組織の掲げるビジョンとは、「創りたい/叶えたい/実現したい組織の未来像」といったところでしょうか。上記したミッションと同時に、ビジョンを掲げている企業は多くあると思います。

ミドルマネジャーの皆さんの中には、管理職向けの研修で「ビジョンをメンバーに示しましょう!」といったことを学び、自組織のビジョンを考えて、メンバーに提示している/提示したことがあるという方が結構いらっしゃるのではないでしょうか。

ここで Question です!

どうでしょうか。

ご自身の掲げている部門のビジョンに ”実現したい時期” ってありますか?掲げているビジョンは、いったい何年後の未来を描いているでしょうか?

時限のないビジョンは、「いつか叶えられたらいいなぁ~」という、ゆるーーーい夢を語っているように、メンバーからは見えているかもしれません。

もしそうであれば、メンバーの心中に「必ずビジョンを実現してやる!」とか「なんとしてでもビジョンにたどり着こうぜ!」という気概は、正直言って生まれてこないと思います。

ビジョンの実現を何年後に想定しているかにより、”登る坂の角度” が変わってきます。当然ですが、ビジョン実現までの期間が短ければ短いほど、坂の角度は急になります。

急になるということは、それ相応のリソースを獲得・配分しなければ、ビジョンにたどり着けないということになります。

リソースの獲得・配分、これ即ち ”戦略” です。何年後のビジョンを描いたかにより、戦略も変わるはずです。その点を考えますと、実現したい時期のないビジョンをもとにたてられた戦略って、どの程度意味をもっているのか怪しく思えます・・・・。

現在掲げている部門のビジョン(+戦略)・・・・・見直す必要はありませんか。

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今日は、ミッションとビジョンに関して、ちょっと注意したほうがいいと思われることを述べました。

組織の束ねる軸として、とても重要な概念です。組織マネジメントにおいて上手に活用して、組織をリードしていきたいものですね。

応援団長
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