ミドルマネジャーは大変である!
1on1に限らず、働き方改革にせよ、ダイバーシティ推進にせよ、組織として何らかの施策を行う場合、その要は大抵ミドルマネジャー(中でも課長)である。
ミドルマネジャーには、組織(上司)からだけでなく、部下や他部門、社外などから、日々様々なリクエストがどんどんやってくる。
施策を考える企画部門はこの点を理解して、現場マネジャーの支援を検討したい。
部下は、1on1に否定的なことがある
「今後、コミュニケーションを強化するため、1on1ミーティングを導入し、月に一度上司との面談をルール化します」
こんなメッセージが流れてきた場合、部下から色々な言葉が聞こえてくる。
・忙しいのに、そんな時間ないよ
・マネジャーとしゃべることなんて別にないわ
・なんだか緊張するなぁ
・何か怒られるのではないか
・今でも業務報告はやっている。話す時間は必要ない
・どうせ何も変わらない などなど。
マネジャー向けに研修。これでは不十分
1on1を導入する多くの組織はマネジャーへの研修を実施する。マネジャー向け ”にしか” 研修を実施しない。
1on1の核となるコンセプトは「部下のための時間」。そのために、マネジャーの基本スタンスは「話す」より「聴く(傾聴)」。マネジャー向けの研修でそう学ぶ。
研修を受講するマネジャーは「そうか。聴くことが重要なのか。やってみよう」と考え、実際に1on1でやってみる。うまくいくこともあるが、そうでないこともある。
うまくいかない理由はマネジャー側だけにあるのではない。部下側にある場合がある。
質問されることに不慣れな部下
多くの組織では、指示命令型(上意下達型)のマネジメントが基本にあるため、上司から飛んでくるのは指示であって質問ではない。つまり、部下は質問されることに慣れていない。
質問された場合でも、上司の中にある ”答え” を当てに行くようなやりとりになり、1on1で狙っている効果が得られるような状況ではない。中には、質問されることを面倒がる部下がいる。「言いたいことがあるなら、率直に言ってくださいよ」と。
こんな状況だと1on1はうまく機能しない。マネジャーも「1on1は難しい」とさじを投げてしまう。結局何も変わらず、1on1は形骸化する・・・。
マネジャー向けだけに施策(研修)をやっても1on1が機能していない組織をたくさん見てきているが、おおよそこのような状況だと思われる。さて、どうするか。次回に書こう(次回ブログ)。
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今日のまとめ:1on1を導入する際、マネジャー向けの施策(研修)だけでは不十分。
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