テレビ番組に出演している人が言う。
「私って人見知りなんですよ~」
この手の発言をする人は、自分なりに自らの性格を分析して言っているのであろうが、多くの場合で客観性はどこにもないことが多い。
テレビの中の話であれば、知らんがな、で済ませられるが、客観性のない自己分析が仕事に負の影響を及ぼしていることもある。
マネジャーにとって、部下の性格を理解することも大切だが、マネジャーとしての自分を正しく理解することも同じだけ大切。
皆さんは、自分の性格を客観的に理解しているだろうか。
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性格の影響
人それぞれにもっている性格は、仕事にも影響を及ぼしている。かといって、性格が仕事の成果に直接的に影響を与えているわけではない。
性格が言動に影響を与え、言動が成果に影響を与えると考えるのが妥当であろう。(細かく言えば、市場環境や保有知識などの要素も影響するが、そこは簡略する)
マネジャーの場合はどうか。
マネジャーの性格が職場の成果に直接的な影響を与えるわけではなく、マネジャーの言動が部下の(認知を通して)言動に影響を与え、それが部下や職場の成果に影響与える。
大手企業であれば、定期的に異動がある。部下の顔ぶれは固定ではない。職場をめぐる状況も安定的ではない。
そう考えると、マネジャーはその時の職場状況や部下の顔ぶれなどを踏まえ、最適と思われる言動をとらねばならない。期待される成果をあげるために必要な言動は一定ではない。
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余裕な言動、しんどい言動
その時に最適な言動と言ったが、素の自分にとって、苦も無くとれる言動もあれば、相当意識しないととれない(とろうとしない)言動がある。
例えば、以下のような言動は皆さんにとって苦も無くとれるだろうか?とれないだろうか?
*ある企画について、職場メンバーの賛同が半数以下の状況でも実施を決断する
*リモートワーク下で、週に1度以上は必ず全メンバーを対話する機会をもつ
*期初に決めたことは愚直にPDCAを回す
*部下にとって耳の痛いことでもハッキリとフィードバックする
どうだろうか?
中には、難しいなぁと感じたり、相当な意識や覚悟がいるなぁと思ったりするものがあったのではないだろうか。
そこに皆さんの性格が影響しているのである。
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必要な努力や意識の強度を自覚する
もし皆さんが、
「俺って、自分から部下にコミュニケーションをとる(社交的な)ほうだと思いますよ」
「私は自分の意見をハッキリ言うほうだと思います」
と思っていたとしても、客観的に他者比較したわけではないことが殆どではなかろうか。
世の中にある(信頼できる)診断ツールを使い、客観的な物差しで性格(やパーソナリティ)を測ってみると、実はそうでもなかったということが結構ある。
「えっ!俺って、社交性って「中」くらいなんだ!」
「ほー。私って、自己主張するよりも他人の意見を優先するほうなのか・・・」
客観的な診断により、自分の現在地(性格上の立ち位置)が正しく分かれば、マネジャーとして成果をあげるために必要な努力や意識の強度がわかる。
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抽象度の高い話になるが、例えば・・・
自分では、部下とのコミュニケーションはまずまず取れていると思っているマネジャーがいるとする。リモートワークになっても、部下とのやりとりは特に問題ないと思っていた。
ところが、部下は「最近、上司と話す機会はめっきり減った。相談したいことがあっても、どうも遠慮してしまい、タイムリーにできない」と思っているケースが結構あると思われる。
そんなときに、マネジャーはたまたま性格診断を行う機会があり、「あなたの社交性は10段階で「5」(中程度)。自分から積極的に話しかけるほうではないですよ」と結果が出たとしたら、部下とのコミュニケーションをどう考えるだろうか。
「う~ん。自分では問題ないと思っていたが、部下は「上司と話す機会が少ない(減った)」と感じているかもしれないな。こちらからもっと積極的に話しかけてみよう」とコミュニケーションのあり方を再考するのではないだろうか。
あるいは、「リモートワーク下でのコミュニケーションを考えると、ちょっと意識を変えるだけでは不足。社交性8~10レベルのマネジャーならもっと部下とコミュニケーションをとっているはず。そこを目指そう!」と決意するかもしれない。
努力や意識、あるいは覚悟の強度が明確になるとはこんなイメージである。
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今日は、性格の話をしました。
客観性のない ”自称〇〇” は仕事上では危険かもしれません。
信頼性のある性格診断ツールを用いて、自分の ”性格” を知り、組織成果に向けて、どのような言動をどの程度の意識をもってとるべきか。正しい自覚が求められます。
「性格は変えられない」と言う人はいますが、言動は変えられます。ただし、意識と努力は必要です。
※ 世間には信頼できる性格診断ツール(パーソナリティアセスメントとも呼ばれる)が幾つかあります。調べてみてはいかがでしょうか。
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