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部下のキャリア自律を支援する

cropped-red-mouse-computer-1.jpg キャリア開発支援/キャリア面談
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以前(1月)に書いたブログだが、この言葉を聞かない日はないというほど、ますますホットワードになってきている「キャリア自律」。

そこで今日は、企業が「キャリア自律」を促進しようとしている背景や、現場のマネジャーは部下に対して何ができるのかを書いた以前の記事を再掲しようと思う。

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従業員のキャリア自律支援は ”経営マター”

いま、多くの会社で「キャリア自律」が 経営上の大きなテーマ (人事上ではない)になっている。

「キャリア自律」というテーマはビジネス界だけでなく、教育界(大学はもちろんのこと、小学校)でも扱われている。

将来設計をする人のイラスト(男性) | かわいいフリー素材集 いらすとや

こんな時代になってきた背景には、日本経済と日本企業をめぐる厳しい状況がある。

国内経済の継続的な低成長、少子化に伴う国内市場の縮小、働き方の多様化に伴う人材マネジメントの難しさなど、経営環境は年々シビアになってきている。

最近の人事界隈で、ジョブ型という言葉が叫ばれている。

かなりベタな説明だが、ジョブ型への転換とは、「人に仕事(役割)を当てはめていた時代」から「ポストに人を当てはめる時代」への転換であり、人材マネジメント上の大きな変化だ。

ジョブ型の考え方に則ると、大手企業に存在する ”部下のいない管理職(担当課長とか専任課長)” という役割(役職)は、「それってマネジャーじゃないじゃん」と判断され、近い将来はなくなるかもしれない。

またジョブ型では、どんな仕事(役割)であれ、「このポストは給与〇〇万円」と収入(ないしは収入範囲)が決まるので、賃上げ(定期昇給、ベア)が期待できなくなるかもしれない。

賃金を増やすためには、能力向上を図り、できること/やれることを増やさなければならない

積み重なった本のイラスト | かわいいフリー素材集 いらすとや

ここに「キャリア自律」 が関係してくる。

働く個人としては、自らの価値を高めて ”売れる人材” であり続けない限り、賃金は増えないどころか、昨今言われているDX化によって今の仕事がなくなるかもしれない・・・。

部下のキャリア支援。マネジャーはどうする?

企業としては、持続的な成長・発展に向けてイノベーションを起こせる人材の発掘・養成が喫緊の課題になっている。

イノベーション人材とまでは言えなくても、今いる従業員には 自らのキャリアに責任を持ち、役割以上の価値発揮をしてほしい と望んでいる。

多くの企業で、従業員に対して「キャリア自律してね」とメッセージを出している。

これは言い換えると「いつまでも価値のある人材/必要とされる人材でいてね」ということ。

「そうでなかったら、それなりに処遇しますよ」という言葉も潜んでいそうな、かなりシビアなメッセージに聞こえるのは私だけだろうか。

従業員の「キャリア自律」を支援する施策の1つとして、キャリア面談がある。私の知っている範囲でも、多く会社がキャリア面談の実施、ないしは再徹底を声高に叫んでいる。

しかし、「キャリア自律」に関して、現場レベルでは意識や言動に大きな変化はみられていない

理由は、
1.まず会社として「キャリア自律」を推進したい理由が従業員まで届いていない
2.届いていたとしても、多くの従業員は「そもそも ”キャリア” って何?」という状況

そこで、マネジャーの出番である。

リーダーのイラスト(男性) | かわいいフリー素材集 いらすとや

ところが、残念ながら マネジャーも ”キャリア” に関する知識をほぼ持っていない

どうすれば良いのか。

次回は、従業員のキャリア自律を支援するために、マネジャーにできること・必要な知識について書く。(次回ブログへ) →1月に書いたものです